小説×音楽プロジェクト『奇跡と退屈』で、長嶋有の小説「パラレル」のエンディングソンを池永正二(あらかじめ決められた恋人たちへ)が制作

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小説のエンディングソングをつくる企画「奇跡の退屈」。
長嶋有による小説「パラレル」のエンディング曲を「あらかじめ決められた恋人たちへ」の池永正二が担当。
9分に及ぶ「あら恋」ならではのセンチメンタルDUBな新曲となりました。
楽曲は特設サイトよりSpotifyとapple music等で公開。

「奇跡と退屈」特設サイト
http://kiseki-taikutsu.com/library/library002.html

-コメント-
生きているということは死んでいないということで、

死ぬまでずっと日々は続いていく。
「パラレル」はずっと続く日々の中、朝昼夜が繰り返し廻っているようで、
その半径は時に小さくなったり大きく逸れたり、
元の場所に戻ってきたように思っても違う場所だったり、
違うところに辿り着いたと思ったら同じ場所だったり、
何かあったような、なかったような、
結構ほんとに辛かったんだけど、
なんとか日々は日々のまま、積み重なり、
おはよう、おやすみ、こんにちわ、さようなら、
そんな小説だから、エンディング曲はずっと続いていく曲にしたかった。
小説「パラレル」最後の一行終わりから一間空けて黒味、
この物語の象徴的にフィードバックから始まり、いろんな楽器がゆっくり入ってきて、
次の展開(Aメロ、Bメロ等)に進む度にその直前に一瞬ブレイク(立ち止まり)、
歩く速度ですこし盛り上がったらまた一瞬立ち止まって(ブレイク)、
始まりの温度感に戻って歩く速度で、
終わりそうで終わらない、
始まりそうで始まらない、
でも確実に始まっていて、
確実に終わっていく、
死なない限り生きている、日々はずっと続いていく、
続きは続きを続けていこう。
 
池永正二(あらかじめ決められた恋人たちへ)
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