NEW ALBUM 『CALLING』5/25リリース決定!

ライブ・シーンを席巻しているインストゥルメンタル・ダブ・ユニット “あらかじめ決められた恋人たちへ” 通称”あら恋”が、バンド編成では初となるスタジオフルアルバム『CALLING』を5/25(水)POPGROUPからリリース決定!

鍵盤ハーモニカで奏でる叙情的なメロディと、快楽をもたらす怒涛のダンス・グル―ヴが融合したあらかじめ決められた恋人たちへ、4枚目のオリジナルフルアルバム完成!
鍵盤ハーモニカ、テルミン、ドラム、ベース、ダブミックスという特殊な編成から生み出されるのは、シアトリカルなダンス・サウンド。圧倒的な熱量 で駆け抜ける全10曲は、プリミティブな感情を呼び覚ます。

【Review】
2010年、SUMMER SONIC、KAIKOO POPWAVE FESTIVAL、Rock on the Rock、FESTA de RAMA、朝霧JAMなど大型フェスに多数出演し、咆哮を交えたアグレッシブなライブパフォーマンスがクラバー/ロック・キッズのどちらにも大きな衝撃を与えた、叙情派エレクトロ・ダブ・ユニット、あらかじめ決められた恋人たちへ(通称あら恋)。同年、渋谷o-nestと新代田FEVERで行なわれたワンマン・ライブ「dubbing」シリーズは超満員となるなど、その名声はもはやインディー・フィールドを飛び出していると言っても過言ではない。そして 2011年、約半年の制作期間を経て、待望のニューアルバム、『CALLING』が届けられた。

4枚目のフルアルバムとなる本作は、ソロ・ユニットを出発点としてきたあら恋としては初めて、バンド編成でのレコーディングに臨んでいる。2008年に大阪から東京へ拠点を移し、以降はバンド編成でのライブ活動を主軸に行なってきた彼らの姿が、ようやくスタジオアルバムとしてパッケージされることとなった。その意味でもユニットとして大きなターニングポイントとなる今作を、DJ BAKUや環ROYを擁し、フェス「KAIKOO」の主催としてオルタナティヴなシーンのボトムアップを行なっているインディペンデント・レーベル、 POP GROUPがサポートしている。

内容は、全10曲収録/約50分。池永がセルフプロデュースを行ない、ゲストにギタリストの大竹康範(LAGITAGIDA、ex.マヒルノ)を迎えている。鍵盤ハーモニカによる哀愁のメロディと、レゲエ・ラガビートをベースとしたリズム・メイキングは健在で、「音のみで物語を形成する」というシアトリカルなダブ・サウンドはより進化した形で提示された。一方で、バンド編成での録音は、池永がフェイバリットとする80’s後半~90’s初頭のインディー・ロック/セカンド・サマー・オブ・ラブを彷彿とさせる、ロックとダンス・ミュージックの快楽的融合を促しており、これが本作の大きな魅力のひとつだと言えるだろう。センチメンタルな旋律と轟音が絡み合うオープニング曲「back」、ライブでもアンセムとなっている高速ダブ・ロック「ラセン」のほか、地を這うようなノイズが不穏に蠢く「fire glove」、ミディアム・バラード「calling」など、曲調も極めて多彩である。

初聴でも入り込める懐の深さと中毒性が同居した、あら恋の最高傑作。そして、他に類をみないアーバン・ダンス・ミュージックの誕生でもある。

text by 森樹

『CALLING』 収録曲
1.Back
2.ラセン
3.Nothing
4.ワカル
5.Shadow
6.Fire Glove
7.Out
8.Start
9.not
10.Calling