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“あらかじめ決められた恋人たちへ”の中心人物、池永正二による初のDJ MIX音源がHONCHO SOUNDより発売!!!

ホンチョ・サウンド2012年一発目のリリースはご存知、一見ナイーブに見えてどっこい男前なエレクトロニック・ダブ・ユニット“あらかじめ決められた恋人たちへ”の中心人物、池永正二による初のDJ MIX音源です。

ダブを基調にしながらも、エレクトロニカやシューゲズ、ハードコア、エモ、プログレにアヴァン・ギャルド…etc.な匂いを感じさせるような、これまでに無かった新たなダブ・サウンドを確立し、今では数多くの大型フェスのラインナップにも名を連ねる“あらかじめ決められた恋人たちへ”、そして極上のフラジリティを持ったヴォーカリスト/ミュージシャン“ゆーきゃん”との歌ものユニット“シグナレス”等での活動でも分かる通り、池永正二というミュージシャンの引き出しは広くて深い。

池永自身、あら恋のライブに関して「飛ばし専門のDUB PAと、トータルで根幹を握るマスターPAという2人体勢の音響組みと照明を含めたユニット(組織)として、爆音なのに美しいのにメンバーはもっさいの に、ノイジーなのにノスタルジックなのに、力強いのに弱そーなのに、結果的になんかよく分からないけどドッカーンてしてる」と言う通り、その表現の中には多くのカオスとパラドクスを抱えている。しかしながら彼はそれらの矛盾を丁寧にレイヤリングし、人間の持つ不安定な感情を見事に表現している希有なミュージシャンと言ってもいいでしょう。

本作『Dubbing』はそんな池永正二による、自身の引き出しを生かした独自の“DUB”感覚溢れる快心のMIX。彼の本懐とも言えるUK DUBを基調にしながらも、オーセンティック・スカ、どこかコケティッシュな音像世界、轟音ハードコア、ダブステップ等々…と、やはり「…結果的になんかよく分からないけどドッカーンてして」いて、あら恋での音楽表現と同様に、多少複雑ながらも心地よい流れを創り出している。さながら彼の脳内ネットワークを旅しているような、または池永正二による私小説を読んでいるような、一人のミュージシャンの持つ面白さが遺憾なく発揮されたMIXとなっています。

また、あら恋としては、昨年POPGROUPより最新アルバム『CALLING』をリリースし、本年4月には2曲で30分にも及ぶEP『今日』のリリース、そして本タイトル『Dubbing』と同名のワンマン・ライヴ・ツアーを控え、この春の話題になる事は間違いないでしょう。

「“Dubbing” というタイトル通りエコーして残響が繰り返していく中、どんどん歪んでノイズになったりコアになったり溶けて美しくなったり弾け飛んだり、だだっ広いから見上げて立ち止まったり花みつけて嬉しくなったり瞬間ひっこぬいたり憬れたり、あれ?ここ長崎やん。そして鐘が鳴ります。基本DUB です。旅に近い感じ。そんなmixCD です。どんどんダビッてください。」
—–池永正二(あらかじめ決められた恋人たちへ・シグナレス etc…) 

販売リスト
サンレインレコーズ
http://www.sunrain-records.com/catalog-3616.html
diskunion
http://diskunion.net/portal/ct/detail/CM-0054919
JETSET
http://www.jetsetrecords.net/%E6%B1%A0%E6%B0%B8%E6%AD%A3%E4%BA%8C-DUBBING/p/812004305782
DubStore
http://www.reggaerecord.com/jp/catalog/description.php?code=213233
GLOCAL RECORDS
http://glocalrecords.com/index.php?p=6820
Marginal Records (大阪・四ツ橋)
http://shop.marginalrecords.net/products/list.php?PHPSESSID=2284a2f03a40d56443230d4b30791fd0&mode=search&category_id=&name=%E6%B1%A0%E6%B0%B8%E6%AD%A3%E4%BA%8C&search.x=0&search.y=0
Newtone Records
http://www.newtone-records.com/
エジプトレコーズ
http://egypt-rec.com/?pid=41085365
Los Apson?
http://losapson.shop-pro.jp/?pid=41161028
TSUTAYA西院店

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あら恋”今日” & 17分PVのCMを公開!

4月11日(水)に発売される、あらかじめ決められた恋人たちへの2曲 約30分のEP『今日』のジャケット画像を公開します!
今回もアートワークは前作「CALLING」と同じくSHOHEI TAKASAKIが担当。
そして、柴田剛(映画「おそいひと」監督)による17分に及ぶ長編ミュージックビデオのCMも同時公開!
17分に及ぶミュージックビデオはまもなく完成予定です。近日公開しますので、お楽しみに!

時に歓喜を、時に怒りを持って描かれる”日常”のサウンドトラック
これは、インストバンドならではの切実なメッセージソング――。

シネマティック・ダブ・ユニットあらかじめ決められた恋人たちへ、
日々の連なりをコンセプトとした EP 「今日」は、「前日」「翌日」の2曲で構成された約30分に及ぶロングEP

アルバム『CALLING』が話題を呼んだシネマティック・ダブ・ユニット「あらかじめ決められた恋人たちへ(以下、あら恋)」が、30/2 EP「今日」をリリースする。
「前日」と「翌日」の2曲で構成された30分に及ぶ本作品は、バンマスである池永正二が、自身や家族、そして世間を取り巻く 混沌とした3.11以後の”状況”を克明に描写した、インストバンドならではの言葉のないメッセージソングとなった。
「前日」は、美しいピアノのフレーズから怒涛の轟音になだれ込んでいくダンス・チューン。ベース、ドラムが弾き出す重厚なグルーヴと、鍵盤ハーモニカ、テ ルミンによるメロディアスな旋律との対比が鮮やかで、あら恋史上もっとも多幸感に満ちたサウンドである。
「翌日」は、17分を超えるミディアムDUBナンバー。儚い鍵盤ハーモニカと心地良いビート・メイキング、そして突如として現れる轟音ノイズシャワーが絡み合ったポストロック的サウンドで、夜明け前の静けさや降り積もる穏やかさに似た解放感に包まれているのが魅力である。
今日から前日への後悔、そして今日から翌日への不安。途切れることのない日常を「癒し」と「希望」を込めて奏でたこの音源は、リスナーに切実 な”今”を伝えてくれる作品だ。            
(森樹)

「今日」に寄せて Message from池永正二
今、音楽は何のためにどのように鳴り響けばよ いのか。僕は希望と癒しだと思います。僕らはそういった「希望」や「癒し」に対してどちらかというと胡散臭いイメージを持ってしまうタイ プの人間でした。そういった僕らが僕らなりのやり方で希望や癒しに真摯に向き合ったEPで す。おそらく今は変動の時代です。変動するときには必ず歪みが生じます。その歪みに対しての希望と癒しを鳴らしたいのです。つまり勝った 人も負けた人も奪い取った人も奪い取られた人も傍観した人も忘れた人も憶えすぎていた人も勘違いした人も、努力した人も努力できなかった 人も何もしなかった人も何かせざるを得なかった人も、誰でもふとした瞬間にフッと入り込んでくる昨日への後悔、明日への不安、切なさ、虚しさ、寂しさ、憧れ、虚無。それらに対しての「希望」や「癒し」。
つまり昨日や明日に何があったとしても「さぁ、今日もがんばろうか」。
結局はそういうことだと思います。
そういうEPに 鳴ったと思います。思っています。
是非聴いてください。イメージしてください。
よろしく!

2012年4月11日 Release
NEW EP 「今日」
収録曲
1. 前日
2. 翌日

品番:POP135
発売日:4/11(水)
金額: ¥1,600 (税込)
¥1,524(税抜)

さらに、「前日」「翌日」の2曲からなるトータル約30分に及ぶNEW EP「今日」を携えて2012年ワンマンツアーが決定!!
一般発売 2月11日(土)チケット一斉発売!

あらかじめ決められた恋人たちへ TOUR 2012 ”Dubbing 04″
- 30/2 EP “今日”Release One-Man Show -

2012年4月6日(金)恵比寿 LIQUIDROOM
2012年4月14日(土)京都 METRO
2012年4月15日(日)名古屋 池下CLUB UPSET

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インタビュー企画 vol.4:キム(Dr)

あら恋のメンバーの中で唯一、大阪時代からサポートとして参加しているのが、ドラムのキムである。まるで「打ち込みの音をねじ伏せる(byクリテツ)」かのようであり、ときにはバスドラの位置がズレてしまうほどの力強いドラミングは、その叩きぶりも含めてダイナミックそのもの。常に全力でドラムと向き合うキムにとってのあら恋とは。2月だというのにジャージで待ち合わせ場所に現れたキムに話を聞いた。

「ドラムをはじめたのは、中2の夏休み前くらいですね。あんまり楽器の経験とかがない友達4人と“バンドやろか”って集まって、僕はジャンケンに負けてドラムになりました。誰かに憧れてとかかっこいい逸話はないです(笑)。ただ、すぐに8ビート叩けたので、“あれ、俺できるぞ”と。当時はベンチャーズとB’zをコピーしてましたね。なんでその振り幅だったかはわからないですけど」

生まれは香川県の高松市。よくある仲間同士の盛り上がりからバンドをはじめたキムであったが、ドラムの面白さに目覚めるのにはそう時間はかからなかった。高校に入学してからもバンド活動を続けようと決意したキムは、当時四国~中国地方でシーンが形成されていたという、ロカビリー系のバンドに加入する。

「ロカビリーバンドのドラムは、高校時代の3年間、やりましたね。みんな同い年でした。今でこそ正装はジャージですけど、当時は革ジャンとリーゼントでバシッとキメて。ちょうど、高松とか徳島、海を渡った岡山の方って、サイコビリーとかロカビリーがけっこう流行ってて、ちゃんとシーンがあったんですよ。僕らもバディ・ホリーからはじまり、エルヴィス・プレスリーとかもカバーしてましたね。岡山や徳島にもライブ遠征に行った記憶があります。でも、僕が当時聴いていたのは、ブラーやオアシス、オーシャン・カラー・シーンとかのブリットポップ。メンズウェアのシングルの全部集めたり、ザ・シー・アンド・ケイク聴いてたりとか。メンズウェアとか、久々に口に出しましたけど(笑)」

高校卒業を機に、キムは大阪に移住するためロカビリーバンドを脱退。専門学校に入学する。専門学校は早々にドロップアウトしたものの、学校で知り合った友人と新たなバンド、ヨガタイランドを結成。大阪のライブハウスに出演するようになり、池永とも出会うのだった。

「専門学校のときに組んだのがヨガタイランドというバンドで。僕が東京に出てくるまでずっとやってました。最初は心斎橋のアメ村にあるsun hallとかに出てて。僕らの世代的に、ファンダンゴやベアーズっていうのは、非常階段とかBOREDOMSとかが出てた場所だったからなんか敷居高かったし、一度、ベアーズのブッキングの三沢さん(三沢洋紀。ベアーズの元ブッキングを担当。LABCRYのボーカル)にデモテープ持っていったときは落とされて(笑)。でもそのあとに、友達のブッキングでベアーズに出演したら、それから定期的に出演できるようになりましたね。その頃一緒に良く出ていたのが、劔もいたイデストロイドやペンペンズ(オシリペンペンズ)、ZUINOSHINっていう、のちにゼロ世代と呼ばれるような人たちで。それで、ベアーズで働いていた池永さんとも知り合いました。ちょうど22~23歳の頃かな」

ヨガタイランドとしての活動が活発となる一方で、池永とも共に演奏するようになるが、最初はあら恋ではなく、池永とカミジョー(スピードライダー)も参加していたmimiへの参加であったという。

「池永さんはゼロ世代よりはちょっと年齢が上で、やってるバンド名もやたら長いし、聴いてみたらノイズやし(笑)。ライブでは傘を振り回している。“なんや、あの人”って(笑)。それでもベアーズに出る機会も多かったから仲良くなっていって、僕が最初に手伝ったのは、当時、あら恋とは別に池永さんが参加していたmimiというバンドのドラムでした。サポートで一回入ってからはずっとやっていて、そのままあら恋バンドにも入って、ボロフェスタ(ゆーきゃんらが主催する、京都のインディペンデントフェス)にも出ましたね。だから、今のメンバーの中では一番在籍期間が長いですね、大阪時代からやってたのは僕だけやから」

キムはその後、ヨガタイランドの活動停止と同時期に、東京へ移住。直後に上京してきた池永から依頼され、再びあら恋のドラムに復帰することを快諾する。そしてベースには、これまで同じシーンで活動しながらも、一緒に演奏したことがなかった劔をベースに勧誘。さらにテルミンのクリテツを加えて、あら恋の新体制が整ったのである。

「劔は前から一緒にバンドやりたいと思っていたので、彼が東京に来ているのを知ってたから、ちょうど良い機会でしたね。ただね、初めてスタジオ入って音合わせしたときは、“モコモコしてんな~”って思いました。ベースの音が。まるで劔の髪の毛みたいな音なんですよ(笑)。それはなんか印象深いですね。でも今改めてメンバーのラインナップを考えたら、理想的な人たちが集まってると思います。テルミンだけじゃなく、どのポジションでもできるクリテツさんの存在はすごく助かるし、いいアクセントになってますよね。だから僕としても一緒に出来て嬉しいというか、照明も映像も合わせてチームあら恋になったなと思います」

その後は各地でライブをこなし、もはやサポートの域を超えたレギュラーメンバーとしてあら恋のバンド・サウンドを支えている。そんなキムが感じる、あら恋の、そして池永の魅力とは何なのだろうか。

「池永さんの音楽はね……誤解を恐れずに言えば、むちゃくちゃ暗いね(笑)。一緒にスタジオ入って、曲を聴きながらアレンジを考えているときは不思議とそうは感じないんだけど。最終的に作品になってみると、暗いし、悲しい。池永さん自体は、本当に明るいお兄ちゃんなんで不思議だし、そこが面白いところでもあるかな。あともうひとつ面白いのは、一緒に音を作ってるとき、基本的に擬音で説明されるんですよ。“ここはもっとバァーってなってほしいねん、キムくんが”“えぇっ、ドラムじゃなくて俺が!?”みたいなことの連続で(笑)」

あら恋がバンドで精力的に活動したことで、4枚目のスタジオアルバム『CALLING』は、初めてバンド・サウンドでレコーディングすることになった。これまでもライブではバンド形態を見せつつ、ソロでの制作にこだわっていたあら恋からすれば大きな変化であったが、メンバーの立場から、キムはこの変化を以下のように感じていた。

「バンドでやっていこう、って決めてやっていたわけではなくて、(ライブの)数をこなしていくうちにそうなっていったというのはありますね。これまでのあら恋は、池永さんがトラックメイカーで、あの人が曲を作って、ライブではそこに生楽器を乗せるって感じでしたけど、池永さんが作る曲のイメージ自体も、バンドを想像したものになっていったんじゃないですかね。「Back」とか「ラセン」は全編にギターも入ってるし、今までになかった、バンドでの演奏を前提としたタイプの曲ですからね。元々、池永さんはめっちゃギター・ロック好きですからね。ダイナソー.Jrとか。それがようやくあら恋でも形になったんじゃないですか」

上京以降、池永の曲作りにも変化があったように、キム自身にとっても転機となる場面があったという。それはバンドにも勢いがあり、既にライブシーンで注目を浴び始めていた2010年6月に開催された、リキッドルームでのイベント『NAKED SITY』であったという。このライブで、キムは今までの演奏スタイルが通用しないことを改めて痛感したという。

「あのときはびっくりするくらいダメで。それまで200~300キャパのところがメインだったから、ある程度生音も出るし、それで音が埋まるんですけど、リキッドクラスになると会場も大きい、客も多いしで。まあびっくりするくらい通用しませんでした。そこから僕も含め、みんなの意識も変わったと思います。単純に勢い任せでやるのはあかんと」

奇しくも今回のワンマンライブ「Dubbing04」の会場は、かつて苦渋をなめたリキッドルームである。各地の大型フェスも体験し、豪雨な強風、真夜中など、様々な環境の中でライブを重ねてきた彼らにとっても、リベンジには絶好の機会と言える。

「Dubbingも4回目なんで、武士(もののふ)になってひたすら練習をせねばいけませんね。今は、スケジュール的に問題ない場合は限りなく練習してますしね。せっかくワンマンなんで、面白い流れにはしたいという想いは全員にあるから、それを形にして、これまで以上の物語感を出せたらと思います。ワンマンって2時間超えますけど、意外にやってみたら大丈夫なんで。僕自身としては、これは昔からの信条なんですけど、ライブ終わったら身体から何も残らんようにします」

最後に、4月11日に発売されるロングEP「今日」についてのコメントも伺った。

「年末に大阪でドラムを録音しましたね。あら恋はデモの段階から完成に至るまでの間に相当アレンジも変わるし、尺も変わるので、こちらはなんとなくの着地点を探りながら叩いています。いつもドキドキしてますね(笑)。今回の作品で印象的だったのは、2曲目の「翌日」ですね。この曲には後半にフルートのような高音が入っているんですけど、最初に聴いたとき鳥肌が立ったんですよ、悪い意味で(笑)。でも、完成したのを聴くとハマってるんですよね。あれは不思議だなと。Dubbingでもやるので、是非聴いてもらいたいです」

PROFILE

キム(Dr.)/キム・ニールセンの名でも活動。過去にはヨガタイランド、ズボンズに在籍した。ジャージもしくはライダースジャケットを大体着用している。強面だが、フレンドリーな人柄で有名。

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インタビュー企画 vol.3:クリテツ(Per./テルミン/鍵盤ハーモニカ)

あら恋のサウンドに彩りを添えているもののひとつに、テルミンがある。通常、ロックバンドでテルミンが使われる場合はあくまで効果音的な扱いが多いが、あら恋ではベース、ドラム、鍵盤ハーモニカと対等な立場の楽器としてサウンドの核を形成しており、確かな存在感を示しているのだ。そして、あら恋にテルミンを持ち込んだ人物こそ、クリテツである。近年のステージではテルミンだけでなく、パーカッションや鍵盤ハーモニカも奏でるあら恋「上手の男」「ステージ右側の男」であるクリテツに話を聞いた。

「元々はボーカル、ドラム、鍵盤なんかをちょっとずつって感じで。sugar plantのヘルプでドラムを叩いていたりとか。それから、ギューンカセットといぬん堂からそれぞれCDを出しているブランというトリオバンドでドラムをやっていて。ブランでは、ギューンカセットとの繋がりもあって、半年に一回くらいベアーズに出ていたのかな? そこでベアーズで働いていた池永君と知り合ったんだよね」

それから初めてあら恋のライブを観たのは、2003年に池袋のLIVE IN ROSAで開催された「ギューンカセット対OZディスク」だという。東京と大阪のアンダーグラウンドバンドが対決するオールナイトイベントで、当時大阪では既に話題となっていた女性デュオ・あふりらんぽなども出演していた。

「池永くんがね、傘差してステージに出てきて。それからMTRでノイズ流しながら絶叫していたんですよ。いやー、言葉にならない鮮烈な印象を受けましたね(笑)。そのあともmimi(池永がメンバーで参加していたバンド)とブランが対バンしたりで、何かと交流はあって。それからまたちょっと経ったときに、池永くんが、“今度バンド編成であら恋をやりたいと思う”って言ってたから、“俺もテルミン演りたい”って返したら “やってやって!”って即答だったのね(笑)。当時はお互い特に考えもなかったんだろうけど(笑)、そのまま参加することになって」


クリテツがテルミンを習得したのは、映画『テルミン』に影響されてのことであった。そこからはほぼ独学で演奏法をマスターした彼は、かつて在籍したブランでもレコーディングで使用したのを皮切りに、テルミン奏者として活動を開始。現在では東京都のヘブンアーティストとして、各地で演奏活動も精力的に続けている。

「映画『テルミン』を観て衝撃を受けて、衝動的にテルミン買ったんだけど、最初の一年くらいは何もしていなくて(笑)。知り合いの企画でキング・クリムゾンの“レッド”を演奏することになったから、これはまじめに練習しなきゃいかんなと。一応教則ビデオを観て、あとは独学でね。最初にあら恋で演奏したのは、2007年くらいの、新宿JAMのイベントに出たときかな。とりあえずその日やる曲を事前に教えてもらって、当日JAMのスタジオで練習して本番っていう」

2008年に池永上京後は正式にライブメンバーとして加入。ソロでの演奏がメインとなっているアルバム『カラ』にもテルミンで参加した。

「最初の一~ニヶ月間くらい、池永くんが上京したのは知らなくて(笑)。でも連絡が来てからは、ほぼ毎回テルミンで入るようになりましたね。だからメンバーになってからは今年で五年目になるのかな。ドラムのキムとは、彼がヨガタイランドってバンドをやってたときから知り合いだったし、他のメンバーとのコミュニケーションもスムーズに出来ましたよ」

その後、ライブを重ねる中で、クリテツはテルミンだけでなく、ジャンベや鍵盤ハーモニカも使いはじめる。これにより、クリテツはライブ中に3つの楽器を操る立場となった。

「最初はダラぶッカっていう小さい打楽器を使っていたんだけど、のちにジャンベも使い始めましたね。それが上手くはまったと言うか、テルミンだけだと曲によっては手持ち無沙汰なんで。鍵盤ハーモニカも、そんな難しいことやってるわけではないからね。ただ、鍵盤ハーモニカをもう一人鳴らすだけでも、パフォーマンスに奥行きが出るでしょ? 僕はひとりで大道演奏をやっているから、やっぱりバンドとしての見た目も気になるというか、ライブを上手く見せたいんだよね」

あら恋のライブは、池永の作る打ち込みのトラックにバンド演奏を合わせる方式のため、モニターから返されるトラックの音に合わせて演奏する必要がある。確実に音の拾えるイヤーモニターを使うのが通常なのだが、あら恋はつい最近までライブステージのモニターで音を拾っていた。それはプレイヤーとしては難しくもあり、楽しくもあったという。

「何が一番面白くてあら恋をやってたかというと、打ち込みメインなバンドなのに、最初は誰もイヤモニしてなかったんだよね(笑)。演奏にオケ(トラック)を合わせてやる!ってくらいの感覚で全員がやってるというか。去年くらいから思い切ってイヤモニを導入したんですが、“俺たち日和ったな”って話をキム(Dr.)としましたね(笑)。オケを軸に演奏するバンドって最近では結構普通だったりすると思うけど、あら恋はそういう気持ちがなくて、強引にねじ伏せようとする荒々しさがある。オケの電子音との絡みが~って語っている感想なんか聞かないもんね(笑)。でもって、インストバンドでオケを流しているのに、池永くんみたいにあんなに叫んだり暴れたりする人は世界的に見てもいないじゃないですかね? お客さんも、そういうところが面白いと感じているだろうし。本当は叫ぶ必要がないといえばないわけですけど、あら恋は叫ばないとね。そこに何かがあるんですよ」

あら恋では印象的に使われているテルミンだが、『カラ』時代の楽曲では、池永がひとりで完成させたトラックに、テルミンで音を重ねる方式であった。その後、バンド形態での活動が基本となってからは、池永から届くデモを聞いてフレーズを構築し、そこからやり取りする方式に変わっていったという。

「最初はまず自分でフレーズを考えるんですけど、そこで池永くんに“ここは弾かないで”とか指示が入るわけです。その辺は映画的ですね。こっちでデモっていう脚本をもらって、それに合わせて演技(演奏)して、そこから演出家の池永さんのチェックが入って、整えていくという。そう考えると、僕らは俳優みたいなもんです(笑)。レコーディングでも、僕は自分のエゴはあんまり出さないというか、最終的に池永くんが決めたやつでGOします。そしたら自然とああいう世界観になるんですよね」

あら恋はやはり池永をバンマスとしたユニットであり、基本的には池永の考える世界観を再現する、との共通認識がメンバーには感じられる。そのためか、バンドの中で感情的対立が起きたという話はほとんど聞かないし、ある意味では非常に“大人”なバンドである。一方で、バンドのあり方に関しては、メンバーでその方向性を模索したこともあった。

「メンバー同士での話し合いは良くしていますよ。だいたいはどうでもいい話ですけど、あら恋に何が足りないのかっていう話はけっこうしてきましたね。その足りないものっていうのは、結果的にはライブをやることで解消していったり、新作を作ることで変わっていったりしたんじゃないかと」

 

さて、4月6日のワンマンライブ「Dubbing04」までもう少し。「Dubbing」シリーズでは、対バン形式のライブとは違い、2時間以上のロングセットが披露されるのが魅力のひとつであるが、クリテツはこのワンマンシリーズを、どのように捉えているのだろうか。

「簡単に言うと、短距離走と長距離走みたいなもんですよね。長いワンマンだとペースを考えるというか、“この辺からアげていこう”みたいなことは意識しますね。僕自身がDubbingで印象深かったのは、WWWでの「Dubbing03」のときに、テルミンのソロパートで影絵みたいな映像を重ねてくれていたときかな。ライブ終わったあとに写真や映像で観たんだけど、こんなかっこいい感じになってるのかと。一度、僕も客として観てみたくなりました。映像や舞台装置の仕込みなんかは池永くんやほかのスタッフがやってくれるので、僕はとにかく、演奏に集中していますね」

リキッドルームで行われる「Dubbing04」は、これまであら恋のライブに来たことがない人に、特に観に来てもらいたいと語る。ワンマンでしか見られない演出ももちろんだが、各メンバーの演奏もじっくり堪能してほしいとのことである。

「今回のライブも、これまで観に来たことがない人にたくさん来て欲しいですね。TSUTAYAでCDを借りてくれた人や“Back”のPVを観てくれた人が来てくれると嬉しいです。池永くんはあら恋で「音楽で映画をやりたい」って常々言っているんですが、まさにそれが観られると思うので。池永くんだけじゃなくて、マネージャー業と掛け持ちしている劔くんも、打ち込みドラムをねじ伏せるキムくんも、じつは相当なプレイヤーとして存在感があるので。いわゆる普通のロックバンドではないので、はじめての人はどう反応していいかわからないかもしれませんが、じっくり観ても良いし、暴れてもらっても全然構わないです。好きに楽しんでもらえれば。ただ、音程が変わっちゃうのでステージに上がってテルミンに近づくのは控えてもらえればと思います(笑)」

PROFILE

クリテツ/あら恋ではテルミン、パーカッション、鍵盤ハーモニカを担当。普段からテルミン奏者として活躍しており、井の頭公園などで不定期に演奏中。また、吉祥寺のロシア料理店「カフェロシア」でも演奏活動を行なっている。昭和の特撮やお笑いに造詣が深い。

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4/21&4/22に船の科学館 野外特設ステージで開催されるKAIKOO POPWAVE  FESTIVAL 2012に先駆けて、KAIKOOコンピレーションアルバム発売決定!

全曲未発表、もしくは書き下ろし。 ここでしか聞けない楽曲が満載のアルバムです。

 

2012年3月21日 Release
NEW COMPILATION ALBUM 「KAIKOO PLANET Ⅱ」

<収録楽曲/アーティスト名>
1. 原始的占星航海術~小乗~ft. 志人(Triune Gods/降神)+ akira kawasaki(mouse on the keys) / DJ BAKU
2. NINGEN LUCKY / NINGEN OK
3. Fast Car Drive (alternate version) / YOLZ IN THE SKY
4. COMIN’ AT YA! / DOOOMBOYS
5. skillillkills / skillkills
6. DJ BAKU – AKBAH ATTACK “JaQwa Drumstep Remix” / JaQwa
7. ABNORMALS – 心の在処 “Kaoru [...]

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インタビュー企画 vol.2:劔樹人 (Ba)

神聖かまってちゃん/撃鉄のマネージャーとして各地を飛び回り、鬼束ちひろとのニコ生番組「包丁の上でUTATANETS」では司会進行として鬼束氏のムチャぶりに懸命に応え、誘われて出演した「エアセックス世界選手権」ではあっさりチャンピオンに輝くなど、音楽シーンに留まらない活躍(=苦労)を見せる多忙人、劔樹人。だが、ひとつ忘れてはいけない。彼には、あらかじめ決められた恋人たちへのベーシストという、プレイヤーとしての顔があることを――。

これまであまり触れられてこなかった、“あら恋”のベースプレイヤーとしての立場や信念に触れようと、劔が所属する事務所パーフェクトミュージックを訪問。深夜にかかわらず快く応対してくれた彼に、まずはその経歴を振り返ってもらった。

「初めてベースを持ったのは高校生のときで。それから大阪の大学に入って、音楽サークルに参加してからバンドを真剣にやりはじめた感じでしたね。そこで結成したのがイデストロイドというバンドで。そのバンドは難波ベアーズに出演していたので、店員として働いていた池永さんとはそこで会ったんですよ」

そこからは店員とバンドマンの関係として、顔見知り程度であったふたり。そんな劔が初めてあら恋のライブを見たのは、扇町にある小さなライブハウス、「DICE」でのステージだった。

「僕の友達が主催していたイベントに出ていて。そこでね、池永さんと結構交流したんですよ。“山本精一さんがイデストロイドをイベントに誘おうとしてたで”と言われて、“本当ですか!”みたいな会話をしたのを覚えています。ちなみにそのときのあら恋のライブは、池永さんがまだ一人でやっていた頃で。ステージを真っ暗にして、頭にヘッドライト着けて傘差して現れて、トラック流してピアニカを弾くというスタイル。あとね、途中でギターを弾いてました。布袋モデルを(笑)」

その後、劔はイデストロイドを脱退後、ミドリへの参加を経て、一足先に上京。だが、上京後もふたりの交流はそれなりに続いていたという。

「上京直前に会ったのを覚えてますね。池永さんは“これから福岡行くねん”って言ってて、“僕は東京行ってきます”みたいな気軽な感じで。向こうはライブ、こっちは移住ですけどね(笑)。それからも、僕が大阪に戻ってるときに、道を歩いていたらバッタリ会ったこともあって、何かと縁はありましたね」

池永が2008年初頭に上京すると、メンバーを探していた池永氏からすぐに連絡があり、劔氏はライブメンバーとしての参加を望まれた。そしてその年の2月から、本格的にライブメンバーとして参加する。

「実際にベースを誘われたのは、ライブがもう一週間前に決まっていたときで。それでライブをやる曲だけを覚えましたね。6曲くらいかな。それからもあら恋のライブがポツポツ決まってたから、そのままヌルっと今まで来た感じです。ただね、いいタイミングやなと思ったのは、当時、僕はアップライトベースしか弾いてなかったんですけど、ちょうど店じまいするレゲエバーがあって、そこにエレキベースがあったんです。もちろん持ち主がいたらしいんですけど、片付ける日まで取りに来なかったので、僕が店長の許可を得て持って帰りました。ケースなんかなかったので、裸のベースを担いでね。それが本当にあら恋に誘われるのと同時期だったし、しかもレゲエバーからもらったベースだったから、これはライブをやらねばあかんなと」

ドラムのキムが、大阪時代から“家に風呂を借りに行ったり、ミドリに入るべきか相談したり”するほどの親友ということもあり、メンバーとして馴染むのにはそんな時間がかからなかったと言う。あら恋はその後、年約50本というライブラッシュに入る。ベーシストとして劔も参加することになったが、地方遠征も多く、いろいろな意味で大変な時期だったと述懐する。

「いやー、そのときはザ・貧乏でしたね。あら恋ってライブが多くて、しかも地方でいっぱいあったから、やればやるほど金がなくなっていくという。またね、僕らはどんな場所であろうが、現地集合現地解散というシステムだったので、福岡だろうが岡山だろうが、ライブハウスで全員集合!っていう(笑)。機材車使うのなんてここ最近の話ですからね!」

そんな困窮の時期も乗り越え(?)、あら恋はほぼ池永ひとりで制作した『カラ』に続き、ライブレコーディングアルバム『ラッシュ』をリリース。その後、バンドでの録音作としては初となる『CALLING』の制作に取り掛かる。そこでの劔の立ち位置は明確であった。

「僕はあんまり“これやりたい!”みたいなものはなくて、池永さんの中にあるイメージに沿うだけですね。ここはちょっとDUBにしてくれとか、ここはルートでとか。僕の前にはカミジョーさん(スピードライダーのベーシストで、上京以前のあら恋サポートメンバー)という女性ベーシストがライブに参加していたので、そのフレーズなんかも参考にしながら。『CALLING』以降の曲は、とりあえずスタジオで合わせてから、レコーディングして、ライブしてやっとなんか見えてくるというか。とにかくその頃から曲が長くなりましたね。長いので、ライブでやると間違えないようにするのが大変ですよ」

池永とは長年の付き合いではあるが、劔がメンバーとして関わっていく中で、池永がクリエイトする音楽のどのようなところに魅力を感じるのだろうか。

「池永さんって、インプットしたものをアウトプットする仕方がうまいんですよ。自分が描いていたものを、ちゃんとらしくなるようにクリエイトできるというか。テルミン入れたり映像入れたり、いろんなことをやりたがりますけど、それなりにまとまるんですよね。全部成り行きだと思いますけど(笑)、それを成立させてしまうところがある。池永さんって気が小さいところがあるから、それが音楽にも良い感じに出ていると思いますよ。個人的なことを言うと、池永さんは僕が関わっている人の中では気難しくない方なので、それは非常に助かっていますね(笑)」

2009年以降になると、マネージャー業が活発化し、超多忙な中であら恋の活動を並行することになる。だが、あら恋とマネージャー、どっちかひとつに絞るという選択は彼にはなかったようだ。

「全体的にはなんとなく来てますよ。もちろん、僕がスケジュールで迷惑をかけちゃってるところもあるのですが……。ただ、バンドでやってることがいろんなところにフィードバックされるので、なんとかここは踏ん張って、とは思っています。僕自身は、ベースを弾いているほうが、マネージャー業とのバランスが取れると思っています」

そこには、マネージメント業務の面白さを感じながらも、劔のベースプレイヤーとしての強い信念も見て取れる。DUBベーシストとしては先輩にあたる秋本“HEAVY”武士(DRY&HEAVY、THE HEAVYMANNERS、REBEL FAMILIA)氏からの影響も大きいと言う。

「一時は、ベースプレイヤーとして頑張りたい気持ちもありましたからね。今も時折思うんですけど、こういう多忙な時期に耐えることで、いつかはベーシストとしても認められるかなと。これまでもサポートでベースを手伝うって話は結構ありましたし、実際にサポートもしてましたからね。僕もね、一回だけBASSマガジン載ったことあるんですけど、そういう音楽誌に行けなくて、サイゾーさんとか、日経エンタテインメント!さんとかが優しい(笑)。でも、若い子たちも増えてきているので、演者としてのプライドじゃないですけど、負けないようにしたい。ずっと(ベースを)やってるんだって気持ちはありますからね! 秋本氏には、この前イベントで対バンしたんですけど、やはり影響を受けてますよ。ベーシストとしてはもちろんですけど、生き方、男らしさとしてね。もうね、ベースに懸ける決意が、いちいち重すぎるんですよ。それがかっこいいなと思っていて。あら恋は音楽的にはレゲエにこだわらなくなっている気がしますけど、僕はレゲエの精神というか秋本さんの精神というか、そういうものがここに来て響いてますね」

 

あら恋は2010~2011年にかけて、各地のフェスティバルに参戦。徐々にライブバンドとしての評判が高まっていった。昨年はかねてから念願だったFUJI ROCK FESTVALにも出演する。一方で、劔と新代田FEVER店長の発案で震災直後(3月20日)にチャリティーライブを敢行している。

「ロックバンドが主体のフェスだと、まだパッとしない印象があるんですよ(笑)。朝霧(jam)とかFUJIとかTAICO(CLUB)とかはね、ハマるんだなって思いました。もうちょっとKIDSたちにも受けたいところですね。チャリティーライブに関しては、全然思想的なものではなくて。ただ、あら恋でなんかやらなあかんなと思ったんですよね。言葉のないインストバンドだからこそ」

最後に、ワンマンライブ「Dubbing04」への意気込みを聞いた。

「最近はおしゃれな界隈な人が興味を示してくれるようになったので、僕もね、おしゃれして行こうかなと思います(笑)。まあ、あら恋は自分の振り幅としては一番端にあるわけですよ。逆の端には男の墓場(プロダクション)があって(笑)。僕がステージであんなクールな感じでいられるのは、池永さんの作る音楽やパフォーマンスに引っ張られてるからだと思います」

PROFILE

劔樹人 新潟県出身のベーシスト/マネージャー。(株)パーフェクトミュージック所属。ベーシストとしては、イデストロイド、ミドリ、22歳ノ私、シェパード放し飼い、ピングループ、バンドじゃないもん!などに在籍経験あり。

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インタビュー企画 vol.1:あら恋ワンマンライブシリーズ「Dubbing」とは 

「Dubbing」は、叙情派エレクトロ・ダブ・ユニット、あらかじめ決められた恋人たちへのワンマンライブシリーズである。
2010年4月から2011年12月までに3度開催されており、フェスやブッキングイベントでは不可能な120分を超えるロングセット×アイディア満載の構成で、オーディエンスを熱狂の渦に巻き込んでいる。
さらに2011年12月には、その番外編とも言える“対シネ”イベント「Mixing 01」も開催されるなど、“あら恋”の魅力をあますことなく伝えるイベントとして、バンマスである池永正二(鍵盤ハーモニカ、トラック)も力を入れている。

そして2012年4月。イベント開始から2周年を記念して、「Dubbing 04」の開催が決定した。
これまでは東京公演のみであったが、今回は東京・名古屋・京都3都市でのワンマンツアーとして開催。また東京会場は、あら恋単独ライブとしては最大規模となる恵比寿リキッドルーム!!
映像、照明、DUB PA、そしてオーディエンス。
それらすべてが有機的に交わる彼らの真骨頂に震えること間違いなし!

 

 

ここでは、これまでのDubbingシリーズを、池永の言葉を交えて簡単に振り返ってみよう。

【2010年4月24日“Dubbing 01”@O-nest】
2008年から東京で本格的に活動を開始した“あら恋”は、大阪時代には不定形であったユニットでの活動の大半を、バンド編成に集約する。
2009年には、50本を超えるライブを敢行。大阪時代をも超える攻めの姿勢を貫き、東京でもじわじわとその評判と知名度を上げていった。
さらに、2008年10月に3rdアルバム『カラ』を、2009年7月にはライブ音源をエディットしたフェイクメンタリーアルバム『ラッシュ』をリリース。
さらなる飛躍を音楽ファンから期待されており、その回答としてあら恋とイベントプロモーター・Doobieとのタッグで立ち上げられたのがワンマンライブシリーズ「Dubbing」であった。
そのコンセプトとして池永が提案したのが、
◎120分を超えるロングセット/2部~3部に分けた演劇のような構成
◎イベント用に作成した特別映像の上映
◎新曲の初演奏
といったものである。

「東京に出てきてから誘われるライブはどんなイベントであっても特別な理由がない限り全てやってきて、そのブゥワーっていろんな場所でやっていく中でPAの宋さん、石本さん、照明の松野さんと出会ってあら恋組の面子が揃ってきたんです。映像も大阪から一緒にやってるRKP斉藤君が東京に居てたり。だったら次はワンマンやねって話になって。じっくりと時間をかけて、照明や映像も交えながら、“これぞあら恋”みたいな世界観を見せたいと。ブッキングでのライブを短編とするならば、Dubbingは“あら恋THE MOVIE”的な(笑)。つまりは映画です。」
開催されたライブのオープニングでは、ステージの前に紗幕(照明の位置によって後ろが透けて見える幕)を設置。
RKPによる撮り下ろし映像が流れる後ろで、メンバーが演奏するスタイルを見せた。
構成も、バンドパート~ソロパート~バンドパートという3部構成で、重厚なDUBから哀愁漂うバラード、熱狂のダンス・サウンドまで、幅広いテイストの楽曲を披露し、
そのコンセプチュアルな世界観でオーディエンスの心をつかんでいる。

「Dubbing 01のオープニングでは、紗幕をステージと客席の間に置いて、そこにRKPの映像を映しながら、その後ろで演奏しようと。じつはあの紗幕は、PAの宋(基文)さんの手作りのものなんですよ。会場入りしてメンバー含むみんなでまず紗幕の設置から始めました。宋さんや照明の松野さんやRKPも含め、舞台の制作にかかわっている人も多いから、そういうアイディアを自分たちなりに実現できる。ほんと手作りです。だからDubbingのときって、メンバー全員、自分のパート以外の役割も多くて大変ですけど、面白いですよ」
探り探りで行われたDubbing 01。その舞台裏では、様々な事態が起こっていたようだ。
「あの日っていろいろあって、4月やのにライブ終わったらひょうが降ってきたり、10年以上使ってたHDがライブ中にいきなり壊れたり。結局iPODからオケの音を出したという(笑)。あのライブから、“PCを導入しよう”と誓いました(笑)。他にもなんかいろいろあって。たぶんいろんなモノが観に来てたんだと思います」

 

【2010年11月25日“Dubbing 02”@新代田FEVER】
Dubbing 01が高い評価を受けたこと、 さらに、Rock on the Rock、朝霧JAM、SUMMER SONICといった大型フェスへの 出演もあって、あら恋の知名度は急激に増すことになる。 その盛り上がりに応えるかのように開催されたDubbing 02は、会場を新代田FEVERに変更した。 基本的なコンセプトは01を引き継ぎ、コンセプチュアルな構成で約2時間のロングセットを披露。 低音が大きくうなるFEVERの特性を活かした破壊的なDUBサウンドは、オーディエンスの度肝を抜いた。

「FEVERは音がでかい!特にLow(低音)はすごい。うちのPAもワンマンだしガッツリ音出せるから。もうガンガンブンブン出してた。この日のオープニングは、カーテンをステージ前に張ってその後ろで演奏をはじめました。演奏が始まってるのにカーテンが開かないというのがやりたくって。なんか不思議でしょ。客電が落ちて爆音が鳴ってるから明らかにライブが始まってるのにステージ上のメンバーの演奏姿が見えないっていう。途中から僕が袖から出てきて自分で幕を開くっていう。メンバー本人が開幕するってのもおもろいなぁと思って(笑)」

 

この頃、新作『CALLING』の制作にちょうど入った時期でもあり、長尺のダンス・サウンドにますます磨きがかかっていた(アンコールで見せた『錆びる灯』の美しさはまさに圧巻であった)。また、この日のライブはネスト同様、USTREAMでも生配信され、来場できなかったファンにもフォローが図られている。

「このライブの真ん中あたりに、「Back」のPVを撮ってもらった柴田(剛)くんが自身の映画『堀川中立売』を宣伝する算段になっていたんですけど、彼が予定よりも2曲遅れて会場入りしてきて困りました(笑)。一方で、自分たちの演奏や演出面では特にハプニングも起きなかったし、ええ感触でしたね。01と02の間に様々なフェスで演奏したこともあって、やっとまとまりのある音を出せるようになったのかな。ドラムのキムもこの頃からクリックを使いはじめたり、各メンバーがいろんな試行錯誤をしてくれていましたね」

【2011年7月9日“Dubbing 03”@渋谷WWW】
Dubbing 03は、場所を元映画館であるWWWに移して開催された。
これは『CALLING』のレコ発記念ライブともなり、演出にもより一層の力が注がれることとなった。WWWは、元映画館のレイアウトをそのまま活かした特殊なレイアウトの箱であり、ステージを見下ろす形で客席が設置されている。
一方で、会場に常設されたスピーカー「FUNKTION-ONE」は低音にバッチリ対応しているほか、スクリーンも大型で観やすく、あら恋にとっては非常にやりやすい場所と言えた。
チケットの売上に一喜一憂していたメンバーを尻目に、当日は超満員。
FUJI ROCK出演も決まった話題のバンドとして熱い注目を浴びる中、ライブが行われた。
白の幕で仕切られたBOX状の舞台装置(スクリーン)や、ゲーム機のワンセグ機能を用い、TV番組をリアルタイムでザッピングするRKPの映像処理など、驚きのアイディアがこのライブにも多数盛り込まれていた。

「照明の松野さんが産休で参加できなかったのですが、代わりの照明さんに入ってもらいました。WWWの大きなスクリーンを使い倒そうと思って、映像はRKPだけじゃなくて、ミッチェくんにも参加してもらっています。「ムダイ」という曲のときには、リアルタイムでTVをザッピングしたんですけど、あれは3・11のあとに出来た曲で。反原発とかポリティカルな主義主張じゃなくて、もっと庶民レベルのいかんともしがたい気分を込めた曲なんですけど、映像をザッピングしたときに、ちょうどNHKで原発関連の番組やっていて。他のチャンネルに変えたらバラエティでゲヘゲヘ笑っていたり、この曲のなんとも言えない気分にばっちりはまってて、やってる僕らも驚きました。ほかにも映像や照明関係では、オイルショーをしたり影絵を使ったり、図書館の映像をバックに演奏したりとか、いろいろやりました」
「舞台の下手に置かれていた、白い幕で仕切られた装置は小型のスクリーンです。オープニングのSE「テネシー・ワルツ」が流れているときに、石井隆監督の『天使のはらわた』を流してました。誰も気付かないかなと思ったんですけど、ライブを観に来てくれた松江(哲明)監督だけはちゃんとわかってましたね。あのスクリーンも、当日の朝からみんなで作ったものです。だから会場への入りが早い(笑)」
そしてDubbing 03で特筆すべきは、柴田剛監督による話題のPV映像と同期して演奏された「Back」であろう。
大型スクリーンに広がる京都の光景に、鍵盤ハーモニカの叙情的響きと轟音が絡み合ったこの7分間は、2011年のあら恋ライブのハイライトと言える素晴らしい仕上がりであった。
アンコールの「ラセン」では、ゲストとして大竹康範(LAGITAGIDA、ex.マヒルノ)も参加し、『CALLING』の世界を昇華した濃密な内容でオーディエンスを魅了した。

「アルバムをリリースしてからほぼ一発目のライブで、その出来にも結構納得いってたんですよ。打ち上げも盛り上がっていい気分で帰ってたんですけど、帰り道で道路でこけて流血して、8針縫いました(笑)。たまたまヤンキーぽい若い兄ちゃんがブワァって走ってきてくれて、こういう時のヤンキーってほんと頼りになるっていうか、ものすごいやさしいねんね。氷とティッシュ買ってきてくれて、血を拭いて氷で冷やして、助かりました。その足で救急病院に行ったんですけど、宿直の先生が皮膚科で(笑)。塗り薬もなんか首ひねりながらやし、“結構切れてますね”って、知ってるわ!だから来てるねん!(笑)ちゅうか夜中に救急で誰が皮膚科に行くねん!先生痒いんです!って。と思いながらも、シューンってなってました。だからDubbing 04は、ライブに全力を尽くすのはもちろんですが、無事に終わって欲しいです! 怪我したくない(笑)!」

 

 

4月6日から開始される「孤高」と銘打たれたワンマンツアー。
12月15日に開催されたDubbingシリーズの番外編「Mixing 01」でも新曲が披露されていたが、
今回も新たな仕掛けや楽曲が多数用意されていることだろう。
なぜ孤高なのか?
その答えは、ライブ会場にて明かされる。

「いろんな仕掛けをメンバーみんなで考えている最中です。もちろん、演奏もしっかりしたものを聴かせたいと思っています。シネマティックなサウンドというより、ライブを“シネマ”そのものとして感じてもらいたい。お時間ある方は是非、Dubbingをその目で確かめに来てもらえればと思います」

ツアー、チケット先行予約受付中!
12月21日(水)12:00~12月25日(日)23:00
http://l-tike.com/arakoihp/

(text : 森樹)

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急告!
「あがた森魚と山崎優子」
愈々2011年待望のデビューアルバム
『コドモアルバム』11月30日完成!

2011年の「今」を織りこんだ待望のデビュー盤
白井良明、武川雅寛、駒沢裕城、赤城忠治がゲスト参加!
12月13日(火)代官山「晴れたら空に豆まいて」ライヴ会場で販売開始!
※このライヴ会場が初販売会場です
※流通販売はこのレコ初ライヴ後となります

「コドモアルバム」/ あがた森魚と山崎優子
(VSCD-3386(SDVS2011))

1.コドモアルバム
2.さよならTeens Jack
3.いいねいいね
4.道草ソラミミ
5.マミドリ
6.超新星発見したんだ
7.のわあるわるつ
8.もう一度のぶるうす
9.グレハマの刺青(b.b. Queen)
10.ながいんだぜ
11.みどり児

池永正二(あらかじめ決められた恋人たちへ)、ミックスで参加(track1.2.6.9.10)

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「曇天吉日」(監督:山下敦弘、脚本:向井康介、音楽:池永正二)が公開されました。

JOHNNIE WALKERが映像体験プロジェクト「KEEP WALKING THEATRE 歩き続ける人たちへ。」を公開。注目の日本人映像クリエイター6人が「KEEP WALKING(歩き続けていこう)」をテーマに映像作品を製作し、サイトで順次公開されます。

http://keepwalking.jp/certification


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「TRASH-UP!! vol.10」にあらかじめ決められた恋人たちへインタビューが掲載されました。

「TRASH-UP!!」

http://www.trash-up.com/store/trash-up_vol10.html

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